こんばんは。百瀬です。気づけばまた日が空いてしまったような気がしますね。本当は絶えず更新をしたいものですが、なんせ自分に甘いもので。遠くから見たら継続してますけど、近くで見たら切れているそんな感じですね。この前まで桜の開花について話していたのに、今日外を見たら雪が降っていました。毎年こんな時期に雪が、と思っている気がしますね。きっとここからが春の本番なのでしょう。
あらすじ
第159回直木賞を受賞した島本理生の同名サスペンス小説を北川景子主演、堤幸彦監督のメガホンで映画化。父親を殺害した容疑で女子大生・聖山環菜が逮捕された。彼女の「動機はそちらで見つけてください」という挑発的な言葉が世間を騒がせる中、事件を取材する公認心理師・真壁由紀は、夫・我聞の弟で弁護士の庵野迦葉とともに彼女の本当の動機を探るため、面会を重ねるが、二転三転する環菜の供述に翻弄されていた。真実が歪められる中、由紀はどこか過去の自分と似た何かを感じ始めていた。由紀の過去を知る迦葉の存在、そして環菜の過去に触れたことをきっかけに、由紀は心の奥底に隠したはずの「ある記憶」と向き合うことになる。由紀役を北川が演じるほか、迦葉役を中村倫也、環菜役を芳根京子、我聞役を窪塚洋介がそれぞれ演じる。
ファーストラヴ : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)
私は相も変わらず前情報もなしにこの作品を見たのですが、直木賞を受賞した作品が原作だったんですね。知らなかった。きっと本で読むのと映画でみるのとでは感じ方とか、気づく場面とが違うんでしょうね。
素人の映画レビュー
公認心理師による面談
北川景子が演じる公認心理師が行う面談では自分の面接技術と比較してみてしまう部分がありました。基本的に声のトーン・ペースは落ち着いていて普段の会話の0.7倍速くらいの印象。そして初めにクライエントの味方であることを伝える。話を聞く際には、瞬時にポイントを深堀出来るよう質問していく。
私は普段から話すペースが速いので、自分が相手の話を聞くときも0.7倍速くらいで話せるようになりたいですね。話すペースが速いと、思考の整理よりも発言の方が先に終わてしまうので、間が生まれてしまいやすい気がします。
聖山環奈から思うこと
聖山環奈が真壁由紀や庵野迦葉と最初の方に話したシーンで長髪で拒絶を表しているのが印象的でした。殺害されたのが父親だということもあったので、愛着関係がしっかりと育まれない環境だったことの推察は容易でした。
彼女が母親に傷を見せた時、デッサン教室を辞めたいと話した時、彼女が求めた反応は得られなかった。こういう出来事って人生においてすごい大きな影響を与えると思うんですよね。たとえ回数が少なかったとしても、ヘルプに応えてもらえないっていう経験ってずっとずっと残り続ける気がします。そうしてヘルプを出せなくなった結果、自分を押し殺すことが当たり前になって、自分でも自分がわからなくなる。素直に助けを求めることもできないから、差し伸べられた手を振り払ってしまう。ずっと自分の首を絞め続けることになってしまう。私にも重なる部分があったので、みていて少し苦しかったです。
以前援助要請(辛い時にヘルプを出す)ことを躊躇する背景を少しだけ調べたことがあるんですけど、一番大きな要因として援助要請によるリスクがあったんですよね。援助要請をすることで自分が傷つく、自分の評価が下げられる、とか。こう考えてしまうのってきっと、自分が援助要請をして傷ついた経験とか、他の人が援助要請をした結果被害を被っているのを見た経験が影響しているんじゃないかと私は考えています。素直に助けを求められるような環境が当たり前に存在する世界になってほしいと映画をみてて思いましたね。
そして、映画では母の腕にも傷がありました。娘と同じ傷があるのに、娘のヘルプを拒絶する。その背景には母のヘルプを拒絶されたい経験があるのではないかと私は推測しました。自分がされて嫌だったことはしない、という人もいますが自分がされたことを別の相手にもするという人もいます。親子のように上下関係になりやすい相手だと後者に周りやすいのではないかと考えます。こういった悲しい連鎖が途絶えるよう、何か支援やきっかけがあればなぁと思います。
現代社会において性欲のはけ口として求められることを、一定の存在価値として考えている人ってきっといると思うんですよね。求められることで自分の必要性を感じられるような。それ以外では自分の必要性を感じられないような。本当に本人が心から複数の相手と体を重ねることとか、それを商売にすることとかを望んでいるのであればそれは全然いいと思うんですよね。それはその人の価値観だから。でも、環境によってそれでしか自分に価値を見いだせなくなってしまったのなら、それは別の話だと思います。自分でも気づかないうちにそういった価値観を形成されてしまう、そんな環境が少しでもなくなってほしいと私はずっと思っていますね。今の自分にはまだ何もできないですが。
庵野兄弟について
兄弟の名前がかなりインパクトありますよね。かなり珍しい。従兄弟にあたる二人ですが、二人とも珍し名前なのは兄の家に行ったときに名前を兄の両親がつけたからなのか、庵野家はそういう全体的にそういう家系なのか…
弟のシーンで印象的なのはベッドシーンですよね。相手が痛がっているときに出たセリフが自分の「2桁以上経験人数がいても…」みたいな言葉でうわ~って思っちゃいましたね。こんな時に自分のこと考えちゃうんだって。まずは相手の心配じゃないのかと。こういう男性が失敗とかかっこ悪い姿をした時に保身の発言をしているとかなり冷めちゃうのって私だけですかね?かなりうわ~ってなっちゃいます。変に自分を守ろうとして発言するより素直にそんな自分を認めた発言をする人がいいな~と私は思います。
兄については、一体こいつは人生何週目なんだ????とずっと思ってましたね。どうしてこんなにもどっしりと構えて落ち着いていられるのか、不思議でした。でも、彼が撮影した家族写真のシーンで出てきた両親はとても仲が良さそうで、母が妹の子どもの面倒をみることを選んだということからも愛着形成がしっかりできて、安心できる環境で兄は成長できたことが一つの要因ではないかと考えました。やっぱり家庭での人間関係ってその人の人生の人間関係形成に大きな影響を与えるな~ってつくづく思いますね。
ただ、人生何週目だ?ってなる兄も色々口にしないだけで、抱えているものがある感じはしますよね。いつか爆発してしまわないかと心配になるのは少数派なんでしょうかね。
ショートの北川景子かわいいよね
ショートの北川景子かわいくないですか。特に学生時代の弟に好意を寄せている時とか輝いていて素敵でした。学生の少女感を演出できる演技力もすごいな~って思いましたね。軽率に髪をショートにしたくなるくらい素敵でした。ただ、私は肉屋のはさみで髪は切られたくないですね。せめて文具のはさみがいいな~調理用はちょっと。
まとめ
すごい幼い感想になってしまうのですが、色々と考えさせられる映画でした。なんとなくストーリーの予想は序盤でつくんですけど、それでも最後まで見たくなりました。現代の日本において「普通」に「幸せ」な家庭って一体どれだけあるんでしょうね。幸せな家庭数調査とかしていたら結果を見てみたいものです。
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